銅の色

伝統を継ぎ、時代の美意識に
目を向けながら表現する。

清雅堂では、創業当初より
銅素材の発色・表現を追求し、
伝統技術を受け継ぎながら、
品質向上や新たな試みのために
技術開発に挑戦し続けています。

清雅堂オリジナルの
発色表現「青藍色」「茜色」から
伝統色彩をお楽しみ下さい。

青藍色

深みのある青紫
【 青藍色 】 (せいらんしょく)

清雅堂では独自の工程で深みのある青色を発色させる開発を行い、「青藍色」が完成しました(または紫銅色)。

一枚の銅板を打ち絞りフォルムを成形後に、油分など汚れを一切ない様に洗浄し、先ずは銅を硫化させる液に漬け込み人工的な錆を纏わせます。次に、研磨粉で磨く工程です。酒器それぞれののデザインや色合いを意識して表面を磨き、時には銅の地を出しながら、艶が出るまで丁寧に磨き上げていきます。研磨粉の仕上げ後に、伝統技法である煮色液に漬け込み、青藍色に発色させます。

良い発色になるには、その日の温度、湿度、仕上げ時間を考慮する必要があり、天候・季節によって発色が変わるので、その日に合わせて細かな調整を行い、青藍色を発色させています。

金茶色

趣きを感じる銅の色
【 金茶色 】 (きんちゃしょく)
(または生地色)


一枚の銅板を打ち絞りフォルムを成形後に、油分など汚れを一切ない様に洗浄し、先ずは銅を硫化させる液に漬け込み人工的な錆を纏わせます。次に、研磨粉で磨く工程です。酒器それぞれののデザインや色合いを意識して表面を全体的に黒い錆を磨き落とします。鎚目の凹み部分だけ黒を残すことで陰影を際立たせます。次に伝統技法である煮色液に漬け込み、金茶色に発色させます。

一般的な硫化させた茶色の銅の色合いより明るく発色しています。大切に使い込むことで、渋みと趣きが増し、より深い色合いに変化していきます。

紅/茜色

銅の融点近くまで熱した赤の濃淡
【 紅/茜色 】 (べに/あかねいろ)

清雅堂オリジナルの発色で、融点近くまで熱して急冷することで生まれる銅の酸化被膜。

銅から生まれる赤の濃淡は神秘的でインパクトがある色合いです。

紅色・・・全体を赤く色付け。
茜色・・・部分的に赤く色付け。

紫金色

鎚起銅器の伝統色
【 紫金色 】 (しきんしょく)

銅の表面に錫を焼付け、表面だけを合金にした板を、加工・成形し、仕上げに硫化液で全体を黒く錆びさせ煮色液で発色させる紫金色。

鎚起銅器を伝統発色技法で、深い青色に発色し、日光に照らすと淡い緑色にも発色して見える伝統色彩です。

大切に使い込むことで、渋みと趣きが増し、より深い色合いに変化していきます。

黄金色

銅と錫が生み出す美しい発色
【 黄金色 】 (こがねいろ)

銅の表面に錫を焼付け、表面だけを合金にした板を、加工・成形し、煮色液で発色させた黄金色。

色合いを一定する難しさがありますが、錫の焼付けの具合で豊かな表情を見ることができる伝統技法です。

宣徳色

煮込み発色させる日本伝統の色
【 宣徳色 】 (せんとくしょく)

フォルムを成形後に、油分など汚れを一切ない様に洗浄し全体を均一に磨きます。次に伝統技法である煮色液に長時間漬け込み、徐々に赤みのある深い茶色に変化させていきます。

日本の伝統発色技法の代表的な宣徳色。
高貴な佇まいを感じる色合いです。

(銀色の部分は、錫を表面に焼き付けている模様です。)

錫被せ

銅に錫を焼き付けた爽やかな錫色
【 錫被せ 】 (すずぎせ)

銅の表面に錫を焼き付けた製品。
鎚起銅器の銅製品の内側(飲み物と接する部分)には、基本、錫が焼き付けてあります。
錫は、銅と同様に水の浄化や保存に扱われていた素材で、変色が少なく、メンテナンスが少ない素材です。
錫被せ製品は、内側だけではなく全体に錫を焼付け、マスキングによって銅の地を残し、模様を表現しています。
錫を焼付した後に鎚目を入れることで光沢が生まれ爽やかな製品に仕上げています。